税務会計三直線

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敷金と同等の現金を同時に贈与した場合の負担付贈与?

 

前回、土地、建物の負担付贈与について説明しました。

親がローン付き不動産を子供に贈与した場合、

所謂、不動産を負担付贈与する場合は、



その取引時における時価で評価するというものです。

例えば、



贈与者(親)借入金4000万円、時価 7000万円、
      相続税評価額5000万円、

 の場合、



子の贈与税 


7000万円―4000万円=3000万円――課税対象

親の譲渡所得税  4000万円が譲渡収入になります。


さて、ところが、上記が賃貸アパートだとして、
借家人からの敷金の総額が200万円あり、


子供に賃貸アパートを贈与した場合に、

1、貸家のみを贈与した場合、

 親が賃借人に係る敷金を残したまま子に対して貸家を
贈与した場合は負担付贈与に該当します。


2、敷金と同等の現金の贈与を同時に行っている場合は,
 下記に記す国税庁の回答にあるように、負担付贈与に

  該当せず、通常の贈与と同様に扱われ、貸家の評価
 を相続税評価額で行うことになります。


 ということは、親の譲渡所得もないし、子の時価評価も
ないということになります。



以下は国税庁の質疑応答事例です。


賃貸アパートの贈与に係る負担付贈与通達の適用関係


【照会要旨】
 父親は、長男に対して賃貸アパート(建物)の贈与をしたが、
本件贈与に当たって、賃借人から預かった敷金に相当する
現金200万円の贈与も同時に行っている。この場合、
負担付贈与通達(平成元年3月29日付直評5外)の適用を
受けることとなりますか。


【回答要旨】
 敷金とは、不動産の賃借人が、賃料その他の債務を
担保するために契約成立の際、あらかじめ賃貸人に交付する
金銭(権利金と異なり、賃貸借契約が終了すれば賃借人に
債務の未払いがない限り返還されます。)であり、
その法的性格は、停止条件付返還債務である
(判例・通説)とされています。


 また、賃貸中の建物の所有権の移転があった場合には、
旧所有者に差し入れた敷金が現存する限り、
たとえ新旧所有者間に敷金の引継ぎがなくても、
賃貸中の建物の新所有者は当然に敷金を引き継ぐ
(判例・通説)とされています。


 ところで、照会のように、旧所有者(父親)が賃借人に
対して敷金返還義務を負っている状態で、新所有者(長男)
に対し賃貸アパートを贈与した場合には、法形式上は、
負担付贈与に該当しますが、当該敷金返還義務に相当する
現金の贈与を同時に行っている場合には、一般的に
当該敷金返還債務を承継させ(す)る意図が
贈与者・受贈者間においてなく、実質的な負担は
ないと認定することができます。


 したがって、照会の場合については、実質的に
負担付贈与に当たらないと解するのが相当ですから、
負担付贈与通達の適用はありません。

(注) なお、照会の場合については、実質的に負担付贈与に該当せず、
譲渡の対価がありませんので父親に対して譲渡所得に
係る課税は生じません。

【関係法令通達】
 平成元年3月29日付直評5外「負担付贈与又は対価を伴う取引により
取得した土地等及び家屋等に係る評価並びに相続税法第7条及び
第9条の規定の適用について」

 

 

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